ジャズ初心者が戸惑う事「アドリブはどの様にやっているの?」

82491723_3175441902485088_2661296624344498176_o

ジャズ初心者が戸惑う事に、「アドリブはどの様にやっているの?」というのがありますね。

僕自身も、高校生の頃、叔父の勧めでジャズを聴き始めましたが、アドリブとか言うけど何をやっているのかさっぱり?でした。
これまでに、譜面に書かれたクラシックやポップスやロックしか聴いた事がなかった自分にとっては、みんな勝手気ままに弾いてる(ように聴こえる)のに何で合うの?という謎が生まれました。

ジャズのアドリブは、決まった小節数、コード進行に基づいて演奏しています。
フリーインプロなど全くそういったルールなく演奏する事もありますが、伝統的なジャズを演奏するときはこの形を取ります。
決まったルールの上で、即興的にメロディーを作ったり、アレンジしたりしているわけです。

こちらの譜面をご覧ください。

blog

この曲は有名なジャズスタンダード曲です。
曲は上から3段目までで、12小節で1コーラスです。
そうです、この曲はとても短いです。そして使ってる音がなんと2つしかありません!
このあらかじめ作曲された1コーラスがテーマと呼ばれています。(4段目のコーダはエンディングのときに使います)

こちらの演奏をお聴きください。

譜面の作曲されたメロディーの部分を2コーラス演奏した後、びゃーっとなんだかたくさん音を弾き出しましたね?
そこからが、アドリブソロになります。
アドリブ中も、この12小節のコード進行に基づいて演奏しています。
ですから、みんな勝手に弾いて演奏がぐちゃぐちゃにはならないのです。

ピアノのソロが終わった後、ベーシストがソロを弾き始めました。
これも、もちろん12小節のコード進行の上で行なっています。
ベーシストが終わったら、またピアノがソロを弾き盛り上げた後、最後にテーマに戻ってエンディングで閉めます。

テーマ→ソロ→テーマという流れになるのが伝統的なジャズの演奏方法になっています。
10分の曲でテーマが1分だとすると、8割近くがアドリブソロで展開している事になりますね!
これを知っていると、ジャズの聴き方も少し変わってくるんじゃないでしょうか?

このブログが何かの助けになれば幸いです。
それでは、皆様にとって良い一日になります様に。

>> 林祐市ジャズピアノスクール

2020年10月08日 | Posted in ジャズピアノお役立ちコラム | | Comments Closed 

関連記事