【エッセイ】不完全なまま歩いていく
私は悩みながら、迷いながら、自問自答しながら生きてきた。
でも、それでいいと今は思う。
演奏も、教えることも、生活も、いつでも完璧にできたことなんて一度もない。
「これでよかったのか」「私の想いは、ちゃんと届いただろうか」 そうやって立ち止まり、その度に自分の心と向き合ってきた。
答えなんて、わからなくていい。その時、私なりに最善を尽くせたか。ただそれだけだ。
結果がどう転ぼうと、あの瞬間に選んだ選択を抱えていくしかない。
私の歩みは、まるで螺旋のようだ。
ぐるぐると回りながら、ときには思考が最初に戻ってしまうこともある。でも、不思議なことに、一周して戻ってくると、以前とは少し違う角度から物事が見えてくる。そこには必ず、小さな発見がある。
迷いは消えない。
あの時言った一言は、独りよがりじゃなかったか。誰かを傷つけてはいなかったか。
正解なんて一つではないし、そもそもこの世にそんなものは存在しないのかもしれない。
その時、自分が「いい」と思ったことを判断した。それ以上のことはできないのだ。
私が大切にしたいのは、技術や完成度ではなく、想像力。
私は、想像力を持っていたい。
螺旋のように、ぐるぐると回りながら。 立ち止まり、また少しだけ前へ進む。
そうやって、迷いそのものを連れて、私はこれからも生きていくんだろう。
2026年07月05日 | Posted in 【エッセイ】私の考え | | Comments Closed









