ジャズ初心者が戸惑う事「アドリブはどの様にやっているの?」
ジャズを聴き始めたとき、「アドリブってどうやってるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
私自身、高校生の頃に叔父の勧めでジャズを聴き始めましたが、アドリブとは何なのか、さっぱり分かりませんでした。これまで譜面に書かれたクラシックやポップス、ロックしか聴いたことがなかった私にとって、ジャズの演奏はまるで“自由に好き勝手弾いている”ように聞こえました。しかし、なぜかバンドの演奏はまとまっている…。その仕組みがとても不思議でした。
実は、ジャズのアドリブは決まった小節数とコード進行に基づいて演奏されています。フリーインプロビゼーションのように全くルールを設けずに演奏するスタイルもありますが、伝統的なジャズではこの形式が基本となります。決められたコード進行の上で、即興的にメロディーを作ったり、アレンジを加えたりしているのです。
ジャズの構造を見てみよう
こちらの譜面をご覧ください。
この曲は有名なジャズスタンダードの一つで、1コーラスはたったの12小節。短い曲ですが、アドリブを交えることで演奏がどんどん展開していきます。さらに驚くことに、テーマのメロディーに使われている音は、たった2つだけ!
この譜面の最初に書かれているのが「テーマ(メロディー)」と呼ばれる部分です。基本的にジャズの演奏は、このテーマから始まります。
演奏の流れ
では、実際の演奏を聴いてみましょう。
- テーマ(メロディー)を演奏
- 最初にあらかじめ作曲されている譜面に書かれたメロディーを2コーラス演奏しています。
- アドリブソロが始まる
- 3コーラス目から、ピアニストが即興でフレーズを作り始めました。
- これは、12小節のコード進行に基づいて演奏されています。
- そのため、他のメンバーもコードを追いながら伴奏することができ、演奏がバラバラにならないのです。
- 他の楽器もソロを取る
- ピアノのソロが終わると、ベースがソロを始めました。
- これも同じ12小節のコード進行の上で行われています。
- ベースソロの後、ピアノが再びソロを始めました。
- テーマに戻る
- ソロが終わった後、もう一度、テーマを2コーラス演奏して、エンディングへ。
テーマからソロ、そしてテーマに戻る流れは、ジャズの演奏において基本的な構成となります。
アドリブが占める割合
例えば、10分間の演奏のうちテーマが2分だった場合、8分間はアドリブソロで展開されていることになります。ジャズでは、即興部分が大部分を占めるため、演奏ごとに異なる表現が生まれ、同じ曲を何度聴いても新鮮な音が楽しめるのです。
まとめ
ジャズのアドリブは、決まったコード進行上で行われる即興演奏です。この仕組みを知ることで、ジャズを聴くときの楽しみ方も変わるのではないでしょうか?
「今はアドリブの時間だな」「このソロはどんな展開をするのかな?」と考えながら聴いてみると、ジャズがさらに面白く感じられるはずです。
このブログが、ジャズを楽しむ手助けになれば嬉しいです。
それでは、素敵な一日をお過ごしください!